コロナによって日々状況が変化していく現代では、会社が長く市場で生き残っていくためには、会社の方針や製品を支持してくれる、「ファン」を作っていくことが大切だと言われています。とは言えね、そんなに簡単にできるの?と思ったりするわけですが、ファンがいることで会社は大きく成長できます。
会社を継続するためには売上が必要
会社が売り上げを伸ばすためにすることは、簡単な計算式で表すことができます。売上=単価×数量です単価は一人(一回)あたりの売上金のことで、数量はお客さんの数です。
単価を上げることができれば簡単ですが、通常の場合は単価を上げることは市場価格などの一般的な価格帯があるため、単価を上げた途端にお客さんが買わなくなることが予想されるため単純に単価を上昇させることは難しい場合が多いです。
数量についてもお客さんそのものの数を増やすことなのでこれもまた、営業をしたり広告宣伝をしたりして増やすしか方法はありません。既存顧客の維持コストが”1”だとすると新規顧客獲得のためは”5”倍のコストがかかると言われています。イチゴの法則です。
会社が存在し続けるコツは、出来るだけ少ないコストで高い売上を継続することです。
売上増加を継続するためには顧客ファンが必要
売上を増やすための方法としては考えられるのが、新規顧客の開拓です。ですが実際には売上高の80%は固定客の20%がリピート購入してくれていると言われています。パレートの法則です。
つまり売上増加をするためには、既存顧客をケアを最優先にすることが、一番コストが掛からずその効果を早く実感できる方法です。既存顧客を熱狂的なファンへと変えることができれば会社の売上は大きく増加します。
顧客をファンにすることのメリット
顧客をファン化とすることは、上記の他にも多くのメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのかをみてみましょう。
商品単価を上げることができる
顧客がファンになってくれると、その商品だけではなく企業イメージそのものに共感を持ってくれるようになります。「あの会社が作った商品だから安全安心。他社製品に比べたら高くても安心だから購入しよう」と思うようになります。
広告などの販促行為が不要になる
顧客から商品を欲しがってもらえるようになれば、広告宣伝などの販売促進を行わなくても商品購入をしてくれるようになります。新規顧客を獲得するために5倍の経費を使わなくても、商品が売れるようになるのです。
また、顧客が他の人にも口コミで商品を宣伝してくれたりします。現在はFacebookやTwitterなどのSNSツールも多く存在しますので。顧客の口コミは大きな宣伝効果を生み出します。
リピーターになってくれる
一度購入した商品で気に入って使い続けていてくれる顧客を「リピーター」いいます。ただのリピーターは一つの商品を気に入って使い続けている顧客のことを言います。ファンがリピーターになってくれることで会社の商品を気に入ってくれるだけではなく、会社の理念や経営方針にも賛同して応援してくれるようにまります。
ファンになったお話し
自動車ディーラーさんが気になって行った時のお話です
自動車ディーラーは行くと必ずアンケートと称して個人情報を聞いてくるじゃないですか。あれを書いちゃうと営業電話攻撃があるので、それに対応するのが億劫で中々お店に足が向かないんですが今回は乗っている車が調子悪く古くなってきたので話を聞いてみようかと思い寄ってみました。
「いらっしゃいませー」
と若い男性が駐車場に誘導して出迎えてくれました。
見たかった車は置いてあったは中古車なので、「買うか買わないかの検討段階ですけど、興味ある車なのでちょっと見るだけ見せてください」と伝えて見せてもらいました。
何台か見せてもらって、一通りお話を終わって、帰ろうかと思ったら。
「是非試乗だけしてください、買うとか買わないとかじゃなくて、他の車種ですが乗り心地見て欲しいので」というお話を頂いたので、試乗までさせてもらいました。
ディーラーさんの近所をぐるっと一周させてもらって、乗り心地を体験。
「なかなかいいなぁ〜」と思い、検討しますと言い帰ってきたのですが。
後から考えたら気が付きました。
”私の名前とか住所とか一切聞いてこないんです”
アンケートもなしです。
帰り際に営業さんが
「興味あったらまたきてくださいね!」
とだけ言われました。
私が知りたいのは車の相場感と程度です。なので電話番号を伝えて営業電話がかかってくると迷惑です。
ディーラーさんはお客さんの情報は売り上げを上げるため、見込み客情報は欲しいはずです。
ここに売り手と買い手のズレがあります。
ここに気がついていて、しかもお客さんが望んでいない事を知っているこの会社はすごいと感じました。
会社の理念が
「クルマはつくらない、クルマのある人生をつくっている」
という企業です。
そうですヤナセさんです。
車を見に行って一発でファンになりました。
買えるかどうかは別として(汗)しかし買うときはまた訪問したいお店となりました。
ナチュラルに会社の理念を実践している。体現しているのはすごいですよね。
まとめ
顧客が望んでいるものと会社が望んでいるものが違う場合って結構あると思います。
多くのディーラーさんは売り上げを上げる目標(KPI)の一つにアンケート数をあげていると思うのですが、本来のお客さんが望んでいないことに、手間を掛けていることになりますよね。
目的を達成するための数値目標を得るために、お客さんの足を遠ざけていることにもなります。
顧客が会社の「ファン」になってもらうためには、本当の顧客目線について一度考えてみるといいかもしれませんね。
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