「自己肯定感が高いこと」がいい事ばかりではない

「自己肯定感を高めましょう」という話をよく聞きます。

 自己肯定感とは「自分の存在に価値があると思える力」だったり「自分は今のままで良いんだ」「私は素晴らしい」と思える力、自分を価値のある存在だと肯定できる感情のことを言います。

 他人に何を言われているかではなく自分がどう考えているか。ということです。この自己肯定感ですが、諸外国の若者は80%が自分のことを「価値がある」「どちらかというと価値がある」と答えているのに対し、日本人の若者はわずか40%ほどしか価値があると思っていないということがわかり、自己肯定感を高めましょう。という考えが広まっていきました

自己肯定感が高いってどういうこと

 自己肯定感が高い人の特徴は、他人や物事に対して肯定的だったり楽天的です。失敗してもあまり落ち込むことがありません。基本的に「失敗しても自分の価値は変わらない、挑戦しただけ価値は上がる」と考えています。ですので失敗を恐れずに自分から積極的に行動すること多いです。
 ポジティブに生きているようなプラス思考の陽気な人というイメージが近いかもしれません。

自己肯定感が高いと思っている人もいる

 自己肯定感が高いと勘違いしている人が一部でいます。例えば・・・

・自分は優れた人間だと思っている。

・自分は間違えない。

・自分は代弁者だと思っている。

・元気の押し売りをする

・自分以外はダメ

・なんでもマウントを取る

・行動に裏がある。

こんな感じです。皆さんの周りにいませんか?

これは自己肯定感ではなく自己中といいます。

 自己肯定感は押し売りするものではなく自分の中から湧き出してくるものです。他人からどのように思われているかは関係ありません、他人からよく思われたいのはただの自己中ですので、自己中と自己肯定感を勘違いしないようにしましょう。

自己肯定感が高すぎてもダメ

 新しい仕事を始めるときに、自己肯定感の高い人は行動が早いです。しかしなんでも肯定的な視点を持ってしまうので、あまり綿密に計画を立てずに「なんとかなるでしょ!」と突っ走ってしまう傾向にあります。

 自己肯定感が高いのは行動力もあり良いことですが、高いだけが良いことではなく、ある程度自己肯定感の低いところも持ち合わせる方が、うまくいきます。

 自己肯定感の低い人のいいところは、人の話を聞ける、自己否定ができる、行動することに恐怖や不安がある。などです。自分に自信がないから他の人の意見も聞くし、自分はダメなところもあると自己否定もできます。行動することにも「失敗したらどうしよう」と常に最悪のことを予想するのでそれに対応する行動を考えることができます。

 

自己肯定感は両面併せ持つ

 人間は一色ではなくグラデーションです。自己肯定感が高い面もあって低い面もあって良いんです。しっかりと両面を見て、自己理解を深めることで客観的な判断と行動ができるようになります。

何か新しいことを始めるときに「失敗したらどうしよう」と考えしっかりと計画を立て、行動するときは「私は価値のある人間だ。やってみよう!」と積極的に取り組む。計画は消極的に、行動は積極的に行うことでちょうど良いバランスになります。

まとめ

 自己肯定感を上げましょう。という事ばかりが注目されていますが、自己肯定感が高ことは無条件に正しいということでもありません。自己肯定感が高すぎるが故に現実離れした自己評価をしている人もいます。自己肯定感は他人から言われるものではありませんし他人に言わせるものでもありません。

 本来の自己肯定感は自分を客観的に正しく知り、周りから評価に依存しているものではなく、あなた自身が「自分はこのままでいいんだ」と心から思える感覚を持つことです。
失敗しても、転んでも自分は自分です。挑戦しただけ素晴らしいし、失敗しただけ前に進んでいる証拠です。

自己肯定感を正しく認識して自分の価値に気がつけるようになりたいですね。

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