仕事がうまく行かない理由や目的達成出来ない理由を「システム化(仕組み化)ができていないからだ!」と言っている人いませんか?仕事のシステム化(仕組み化)は確かに必要だと私も思いますが、システム化だけで改善はしません。「システム化が〜」と言うと周りが悪いように感じてしまいますが果たして本当にそうでしょうか。今日は仕事のシステム化について考えてみます。
システム化とは
システム化っていう言葉だと、業務をコンピュータ化して仕事の正確さを上げて効率化を図ることのように捉えられがちですが、システム化を辞書で調べると「制度、組織、体系、系統」という意味が出てきます。システム化というのはコンピュータ化を進めることではなくて”仕組み”を作るという事です。
会社におけるシステム化(仕組み化)とは
「敏腕営業マンじゃないと仕事をとってくることができない」「熟練した職人じゃないと現場を回せない」これがシステム化できていない状態です。
「若手の営業マンでも、経験があまり無い職人の卵が担当しても”仕組み”があれば、合格点が取れる」これがシステム化できている状態です。
なのでシステム化とはコンピュータを使って業務自体を自動化することではありません。
このシステム化は新入社員やアルバイトなど、業務に対する知識があまり無い人には有効ですが、熟練した職人や業績を達成し続けている人には不要です。仕組み化だけで営業成績向上はないことを理解する必要があります。
システム化を勘違いしている人が多い
システム化=IT化と考えている人が非常に多いです。多くのサイト上でもシステム化というとPCを使って業務効率を上げることとして紹介されていたりします。事実、手入力していた仕事を自動化することは簡単にできますし時間の短縮にはなりますので、各個人の仕事にかかる時間を減らすことはできます。
でもシステム化ってそういうことですか?
システム化は仕事の仕組みを整えることが最優先です、仕組みを整えた仕事の流れをPCを使ってさらに省力化することが本来の流れです。
システム化は業務の平準化
普通の人が”合格レベルの仕事”を最短で行うことが出来るようになることがシステム化です。極端な話、100人に同じ仕事を与えた時に100人が全く同じ動きをすることができればシステム化ができていることになります。効率化についてはさらに良くなるように改善を繰り返すことなのでシステム化しただけでは効率化にはつながりません。
システム化のデメリット
システム化にはその仕組みの管理・運用のコストがかかります。システム化した当初はうまく回っていても数年経過してしまうとシステム自体が時代遅れになりますので、管理者が必要です。
仕組みが古くなれば最新のものに更新する必要がありますし、仕様や世の中のニーズに対応する必要も出てきます。また、敏腕営業マンや熟練の職人といった人材がシステム化によって出て来にくくなります。”個性”や”独自性”という視点ではシステム化はマイナスです。
課題だけをシステム化
会社や部署、チームのゴールは明確に見えていますか?進んでいくゴールが明確になっているのであればゴールに向かうための課題の洗い出しをしましょう。その課題のみシステム化(仕組みか)をすることで、問題となっている課題は解決していき、ゴールに向かって進むことができます。
実はシステム化の1番の問題はゴールが明確になっていないことだったりしますので、自分たちのゴールが何処にあるのかを再度考えてみましょう。
”地域密着のお店”はどうすれば密着できるのか考える必要がありますし
”高品質を守ること”が目的であれば本当に高品質を定義する必要があります
つまり、システム化するためにはゴールを明確に言語化することが必要です。
まとめ
システム化は魔法の言葉で、それを言ってしまうと”思考停止”になりがちです。システム化はPCが無いとできないものではありません。組織の課題点は何か、それを改善するためにはどのような仕組みが必要かということを考え続けることが最大のシステム化です。
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